第58回放送番組審議会議事録

 

1.開催年月日  平成24年9月24日(月曜日)

         午後4時~午後5時

 

2.開催場所  エフエム世田谷 会議室

 

3.出席予定者  委員総数  6名

         出席委員数  6名

           倉本 俊幸  委 員

佐藤 菊夫  委 員

大杉 伸一  委 員

小林 憲夫  委 員

張  晶子   委 員

古谷 真一郎 委 員

 

放送事業者側出席者

           代 表 取 締 役 社 長   平谷 憲明

取 締 役 副 社 長   

(FM放送事業本部長兼務) 深井 教雄

           FM放送事業本部 次長   武田 和子

    事業調整担当課長        幸田 雅夫

             

4.議  題 (1)エフエム世田谷放送番組

         「防災ミーティング」

          平成24年月17日(月)12:50~13:00放送分

 

5.議事の概要

  (1)放送局側からの審議番組の説明

  (2)当該番組の試聴

  (3)出席委員による当該番組の審議

  (4)関連事項について出席者全員での意見交換

  (5)その他

 

6.審議内容

   定刻、事務局より委員総数6名のうち全員が出席しているので、放送番組審議会の規
   定により本日の審議会が正式に成立する旨を報告したのち、委員長に議事進行を依頼
   した。

   倉本委員長の開始宣言に続き、委員長の指示により武田FM放送事業本部次長が審議
 内容の説明を行った。

  

(1)番組概要

〈 番 組 名  「防災ミーティング」

  放送曜日・時間毎週月曜日 午前12時50分~午後1時放送

〈番      容〉(世田谷在住の布川敏和が防災について考える10分) 

            世田谷で起こりうる都市災害において自分や家族を守る備

えを紹介、世田谷という地域で生活している彼ならではの親

しみやすいキャラクターを生かし、楽しく、時にはまじめに、

リスナーが防災や環境について家族ミーティングできるきっ

かけを与えていく。

番組では、防災に関する専門家をゲストに迎え、区民のた

めになる情報を発信していく。平成24年4月から放送開始。

制    作  〉株式会社世田谷サービス公社FM放送事業本部(エフエム世

田谷)

            

(2)審議対象放送内容

平成24年月17日(月)午前12時50分~午後1時放送分

 

7.審議における委員の主たる意見、質疑は次のとおり 

 

張委員

・この番組は、前回、前々回とも関係者が続いているのか。

武田次長

  ・10分番組なので1ヵ月単位で収録し、4月からは区、消防署、東京都の防災担当の

方に来てもらいお話を伺っています。来月は、世田谷区ボランティア協会の理事長が

ゲストの予定です。

倉本委員長

  ・放送時間だが、多くの人に聴いてもらいたい内容だが、聴取者の昼休みの終了まじか
のせわしない時間帯の放送で、どうなのか?

 武田次長

  ・防災番組については、このほか午後5時30分からは、注意をうながす3分番組の防
災インフォメーションを放送しています。

小林委員

 ・番組のコンセプトである災害に勝つためのハウツーラジオというより今回の放送では、アウトドアメーカーがどんなことをやってきたかなど、ハウツーではない印象であった。

武田次長

 ・今回のゲストはアウトドアメーカーですが、月4回の放送番組として収録しており、
他の回ではアウトドア用品の防災への活用法などを紹介し、今回聴いていただいた回
は、支援活動への援助などを行っていることを紹介しています。

 小林委員

  ・これだとメーカーの活動宣伝になってしまう。例えば災害に勝つために、被災してい

る人たちを元気づけるために、このような活動をしているというような切り口にすれ

ば良かった。フックンの言い方ひとつでずいぶん雰囲気が変わったのでないか。フッ

クンが、なぜ、ここにいるのかがあらわれていなかったのが残念であった。

 張委員

  ・震災時には多くの山岳メーカーや山岳会の人たちが被災地に行った。見てきた人たち

からは、体育館の中で雑魚寝状態のところ、体育館の中にテントをたてることにより

プライバシーが守られたのではないかとの話を聞いたし、私もそう思った。

今聴いていてアウトドアグッズは防災に役立つとは言われるが、災害が夏、冬など季

節によっても被災者の生活の仕方が大きく変わるので、アウトドアグッズでも、冬だ
ったらこのようなものが最優先であるなどメーカーさんだったらどういうときに、ど
のように使うのか、具体的に話してもらうと良かったと感じた。

・防災について10分間で凝縮するのであれば、もっと具体性のある話がほしかった。
ましてメーカーの方であったならば提案できることがあったのでないかと思った。 

 古谷委員

  ・防災と災害対応は違う。防災は、備えに対応すること。アウトドアグッズを使用する

ことなどは災害が起こってからの対応。防災とひとくくりの言葉は便利だが、内容

が違う。防災ということであるならば、備えに対応することを中心で、起こってから

どうしようかでなく、事前のそなえということに特化したほうが良い。電話での伝言

板、区の防災マップの告知や区の避難場所、避難所には何があるのか、家の玄関に事

前に用意しておくものなどを知らせることなどが防災であって、起こってからどうす

るかも大事であるが、「防災ミーティング」は、家の中で防災に対して話ができるよ

うな投げかけを盛り込んでいった方が良い。

・メーカーがゲストであったならば、自分のところの製品に限らず、防災対応での活用
策などプロ目線で話をしたら良かったのではないか。

  ・「防災ミーティング」とうたっているのであれば、防ぐ、用意するというところに軸
を置いた方が良い。

張委員

 ・具体的な話を聴きたい。今回の震災でペットが避難所には入れない。世田谷区にはペ

  ットが多くいるが、世田谷区ではどうするつもりなのか。どういう犬だったら良いの

か。どういう犬は絶対だめなのかなど、また、体の不自由な方を受け入れてくれる

避難所はあるのかなど、それぞれの家庭にとって具体的に投げかけてくれると良い。

あと、自宅に一日中いる方よりも学生や仕事等で世田谷を出ている方が多いので、

通勤とか世田谷に歩いて帰ってくる人のことをどう考えているのかなども聴きたい。

・お知らせの中で「歩きやすい靴を用意しましょう」との周知があったが、自分は、地
下鉄などを乗るので必ずライトとホイッスルを持ち歩いている。ホイッスルは、自分
の場所を知らせるために役立つので、これだけは絶対に持っていく。

 倉本委員長

  ・防災対策については、発生前の準備、発生直後の対応、その後の3分野に分けた構成

で展開したらどうか。

 佐藤副委員長

  ・倉本委員が言われたことは、その通りである。番組のフォーマットに「都市災害に勝

つための防災について考えていこう」ということでは、世田谷で仮に災害が起きた時

に、どういう防災の方法があるのかなど電波を通して番組の中で訴えるような話があ

って良いのではないか。

 倉本委員長

  ・防災という言葉の定義が、どこからどこまでを言うのか。防災の啓蒙を進めていくに

は事前の予防、直後の対応、しばらくたってからの復旧の対応の3つに分けて話をす

るのが良いのではないか。

武田次長

  ・これまでは、区・消防署・東京都の方に出演してもらいましたが、水や食料など最低

限備えるものは用意するよう繰り返し出てきています。事後の話として、電話での安
否確認の仕方なども話されています。一般論が多くなり、ケースバイケースの、具体
的に言及できなかったようです。

 倉本委員長

  ・番組では、毎週一つキャッチフレーズを放送していると聞いたが。

 武田次長

  ・防災標語を募集して、番組の最後に標語を放送しています。

   

(寄せられた防災標語の一覧を、委員に配布)

小林委員

  ・古谷委員の分類で災害対応と防災という2つのBeforeAfterと考えると、Before

の方に焦点を絞っていることか。災害に勝つためのハウツウは、防災のためのハウツ

ウで良いのか。

武田次長

  ・備えが基本で、割合としては一番多い。10分間のトーク番組なので、いろいろな内

   容が出てきて、聴いている方に標語を作っていただいたりと、深い内容、踏み込んだ

ところまでは10分間の番組の中では触れることができないかもしれないが、呼びか

けをして気づきになってもらえればという、皆さんで考えようという方向の番組とと

らえています。

倉本委員長

  ・寄せられている標語をみると、良い標語が寄せられている。この一つずつを毎週番組

    の最後の締めくくりにするのも良いのではないか。また、標語に沿った話で番組を組

立てるということも考えられるのでは。

   ・エフエム世田谷で、この時間に防災について番組を放送していることだけでもPRに

  なっているので、中味をより良いものに。

佐藤副委員長

  ・オーストリアから音楽活動に関して叙勲をいただき、お礼も兼ねた演奏会を昨年予定

   していたところ3月11日の震災があり、復興支援のための演奏会に切り替え、当日

会場の方から集めたお金等を赤十字を通じて親を亡くした子どもたちの支援にと義

援金を渡しました。また、所属している世田谷のローターリークラブでは、被災地で

救急車が不足しているということで、1台支援するという活動をしてきています。

(倉本委員長より番組の出だし部分を再度試聴の依頼があり、放送)

 

倉本委員長

・番組の出だしの部分だけでも、かなり防災の良い周知になっている。そろそろ昼休み

 が終わり動き出そうという12時50分に、この出だしを聴き防災についてエフエム

世田谷でやっているんだと気づき、防災について考えなければと一時でも持てば、ほ

かの機会にでも勉強してもらえるのではないか。中味ももちろんだが、防災に対する

意識を持つことが大事。

武田次長

・10分は、あっという間でありますが、ラジオという媒体は、繰り返し繰り返し同じ

内容を訴えることも大事であると考えます。備えということにもう少し観点を置いて

番組に反映できるように皆様の声をディレクターや番組制作者に伝えていきたい。佐

藤委員がおっしゃっていました、いろいろな活動を展開している方もいるということ
    も知っていただきたいとの側面もありますので、今も続いている皆さんの活動の場面
   も短い時間の中で紹介していくこともあります。

大杉委員

  ・このような番組は良いと思う。内容的には、身体障害者が災害の時にどういうところ
   に避難をすれば良いのか。障害があると、とりあえずは区立の小学校や中学校に

   難をして、一晩か二晩は良いが、目が不自由、車いすの人など障害が違うと悩むこ

   も違う、そういうことも将来は、こういうところに避難する場所がありますよとか、

    できますよとか、そういう内容を盛り込んでもらいたい。

  ・3.11の際、障害を持った人たちは大変困っていた。一か所に押し込まれて、どう
    していくかわからないということが圧倒的に多い。具体的にそのようなこともくみ入
   れた番組を作ると大変役に立つ放送になると思う。

倉本委員長

・ほかに、ご意見等ございますか。なければ、これを持ちまして、第58回番組審議会

 を終了いたします。

 

8.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置及びその年月日

    なし

 

9.審議機関の答申または意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、

方法、および年月日

  ホームページにて平成24年12月に公表予定

 

10・その他の参考事項

   なし