第71回放送番組審議会議事録
1.開催年月日 平成26年12月1日(月曜日)
午後4時20分~午後5時20分
2.開催場所 エフエム世田谷 会議室
3.出席者 委員総数 5名
出席委員数 4名
友成 哲郎 委 員
斎藤 重男 委 員
小林 憲夫 委 員
張 晶子 委 員
欠席
古谷 真一郎 委 員
放送事業者側出席者
取締役兼放送局長 深井 教雄
事務局 武田 和子
番組担当 渡辺 稜子
放送事業者側欠席者
代表取締役社長 田中 茂
4.議 題 エフエム世田谷放送番組
番組名「認知症あんしんすこやかライフ」
平成26年11月26日(水)午前9:10~9:20
5.議事の概要
(1)委嘱状交付、新任委員紹介、委員長選任
(2)放送局側からの審議番組の説明
(2)当該番組の試聴
(3)出席委員による当該番組の審議
(4)関連事項について出席者全員での意見交換
(5)その他
6.審議内容
定刻、事務局より委員総数4名の出席で、放送番組審議会の規定により
本日の審議会が正式に成立する旨を報告したのち、新任友成委員長に
議事進行を依頼した。
委員長の指示により、該当番組担当渡辺が審議内容の説明を行った。
(1)番組概要
< 番 組 名 > 「認知症あんしんすこやかライフ」
<放送曜日時間> 毎週水曜日 午前9時10分~午後9時20分
<放 送 内 容> ぐっとモーニングせたがやの中のコーナー
認知症や認知症予防に関わる正しい知識を身につけ、
安心して暮らすことができるよう、認知症に関わる様々な
ことを紹介する番組。
< 制 作 > 株式会社世田谷サービス公社 エフエム世田谷
(2)審議対象放送内容
平成26年11月26日(月)午前9時10分~午前9時20分放送分
7.審議における委員の主たる意見、質疑は次のとおり
友成委員長:ただ今から第71回の審議会を開催いたします。番組についてご説明を
お願いします。
渡 辺 :この「認知症あんしんすこやかライフ」という番組は、世田谷区の高齢福祉部
介護予防地域支援課がスポンサーで、今年6月から番組が始まった。
中途半端な時期からスタートとなったが、世田谷区でも年に約1000人単位
で認知症の方が増えており、その現状を考えていく中で、やはり認知症理解の
ための番組が必要ということで、区と当社で協議して、この番組を立ち上げる事
となった。世田谷区にとって認知症対策は重要で、来年度も視野に入れて番
組を制作中である。10分という短い番組の為、朝の生ワイド番組「ぐっとモー
ニング世田谷」の中で、コーナーとして放送している。
水曜日のパーソナリティー小野寺真理子が聞き手で、ご出演は、専門医の方、
「あんしんすこやかセンター」の職員の方や「家族会」がおよそ30か所にあります
ので、その中から実際に介護をなさった方にお話を伺っている。
今回は世田谷で社会福祉士として、または資格を持って、実際に相談にのっ
てらっしゃる方のお話を聞いていただきます。
現在まで制作費などの都合もあり、理解の為にくりかえしも必要と考え、制作は
2か月ごとに1度。2本~3本番組を作って、再放送をしている。
(番組を聴取)
友成委員長:各委員の皆様、ご意見いかがでしょうか。
小林委員:この番組については、11月の別の日の放送も聞いた。
今回の放送では感じなかったが、別の回では、パーソナリティーが勉強している、
よく理解していて、受け答えがしっくりしていると感じた。
途中から聞いてもキャッチアップできるので、音楽はなくてよいし、身近な
テーマなので、聞き飽きないと思う。いくつか気になったところをあげると3つ。
説明の順序について。別の放送では初めに状況があり、次に本人の気持ちを
説明しており、次に周囲の反応があった。その時は排泄についてだった。
本人が問題を解決して満足しているのに、周囲は怒りがち。本人の認識との
違いを、「認知症」の本人以外が代弁してあげていた。
また「認知症の方に声をかけてください」とあったのだが、恥ずかしいとかでは
なく、何と声をかけたらいいのか分からない。
具体的な言葉が出てくるとよい。
認知症の方は、人口のおよそ15パーセント、設備は区内に27か所とありました
が、区内の話をするのであれば、世田谷区の統計を知りたかった。
渡 辺 :調べておきます。
小林委員: 「あんしんすこやかセンター」の場所も、ホームページでご確認くださいと
案内していたが、当事者にしてみれば、自分の近所の、例えば必ず出張所の
近くにあるなど、そういった共通点はないのか。
または、近隣の出張所で問い合せできることを強調したらどうか。
渡 辺 :場所はいろいろ。必ずしも出張所の近くではない。
但、出張所にいけば、「あんしんすこやかセンター」の案内はしてもらえる。
砧地域では、「あんしんすこやかセンター」と民生委員の方との連携が進んで
いると聞いた。今後、ご意見を区にも伝えていきたい。
張 委員:聞いていて感じたのは、認知症の症状はバラバラで、一概にこうだとは言えな
い難しさがあると思った。
小林委員同様、私も思ったが、「声をかけてください」と言っていたが、どう声を
かけたらいいのかわからない。実は、同じ体験がある。夕方、子供を迎えに出
ている時に、認知症の方と会った。「どちらに行くのか」と聞いたら、「さがしに
いきたい」といって、遠くに行こうとするので、知っている人のふりをして、10分
位話をしてその場を離れないよう引きとめた。放送を聞いていて、すぐ110番
でいいのだなと思った。
また、最後の案内で、電話番号は繰り返した方がいいと思った。
この番組は、認知症に関わっている人の為のものか、それとも「認知症」の知
識がない人に対しての放送なのか?
渡 辺 :両方です。
友成委員長 :短い時間の中では提供できる情報は限られる。
また立場によっても内容が変わってくる。
「世田谷認知症介護指導者会」の方と「家族会」の方では視点が違う。
例えば「家族会」の方であれば、家族として実際に日常接している中で、より具
体的に、当事者のケースとして共感が得られる内容になるのではないか。
確かに声をかけるのって意外と難しい。事情も症状も人それぞれで、一般的に
は語れない。声をかけ、ふれあおうとしても、すごい力で手を握られたりと、いろ
いろなケースがある。
渡 辺 :ご協力いただける方によって、事情もいろいろで、あまり具体例が出せない場合
もある。話に制限が出てきてしまう事もある。
12月は「家族会」の方にインタビューをお願いした。また違った内容が放送にな
ると思う。是非、聞いていただきたい。
認知症にもいろいろあって 主に3つの症状がある。
幻視や幻覚が見えるレビー小体型、一般に知られているアルツハイマー型、手
足が震えるといったパーキンソンタイプのものと大きくは3つほどある。
レビー小対型では、シーツがよれているのがへびに見えると怯える症状の方も
いる。
そんな時「へびなんていない」と否定すると、憤慨し怯えたままになってしまうの
で、「ここですね。とりのぞきましたよ」と言ってあげると安心する。
張 委員:高齢福祉部 介護予防地域支援課 では、あまりにも長い。
「認知症」を患っている方の家族だとすると、介護している側も若くない。
わかりやすく短縮してもいいのではないか。
渡 辺 : 認知症に関する相談窓口の紹介については、
「介護予防地域支援課」もそれが正式名称なので、その通りお伝えしている。
電話番号告知の回数など、持ち帰って、区のご担当にお伝えしたい。
できたばかりの部署で、まだ手探り状態のところもあると思う。
今後、いろいろ検討していきたい。
小林委員:「あんしんすこやかセンター」が27か所。家族会が30か所でしたか?
渡 辺 :家族会が30か所、小さいところからたちあげて、あちらこちらに家族会がある。
張 委員:一般にですが、「認知症」というものが日常のもので、決して腫れ物的に取り上
げない、特別なものではないという姿勢がいいと感じる。
暗い話題ではないという意識でいるのがいいのではないかと思う。
小林委員:先生方のインタビューより家族会の方のインタビューの方が真実味があるので
はないか。
先程、パーソナリティーの小野寺さんが、内容をよく理解していると思うと話しま
したが、小野寺さんはご経験があるのか?
渡 辺 :ありませんが、ご両親のことなど、皆考えるのではないか。
張 委員:とりあげる方の年齢は、ご高齢の方に限っているのか。
渡 辺 :40代でも若年性アルツハイマーの発症をされ、50代で亡くなった方などもいら
っしゃった。
レビー小体型、アルツハイマー型、と発症はそれぞれでも、時の経過とともに、
すべての症状が現れることも多い。
張 委員:脳の病気で、原因も治療もわからない。
小林委員:別の集まりで、サッチャー、レーガン、シラク氏…と、大統領など国のトップを
務めた方の認知症が話題となり、もしかしたらエネルギッシュに活躍なさった方
ほど燃え尽きてしまうのかもしれない、という話が出ました。
斎藤委員:私の場合、若年性はもうありませんが、身につまされるというか、誰にとっても
他人事ではない、関心の高い内容ですね。
友成委員長:ほかにご意見はございませんか。皆さん有り難うございました。
事務局:次回の日程ですが、2月23日の月曜日ではいかがでしょう。
全 員:特に問題ない。
事務局:次回2月23日(月曜日)16時20分から17時20分と予定します。